フィッシング詐欺の実例8選!代表的な手口とそれぞれの対策を紹介。
フィッシング詐欺の実例が気になるけれど、その手口や特徴は?
フィッシング詐欺の実例には、どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、フィッシング詐欺の実例を8選紹介します。また、代表的な手口やその対策についてもまとめました。
これを読めば、フィッシング詐欺の実例を知ることができ、フィッシング詐欺の対策を実施する際に役立てることが可能です。
先に結論を言うと、フィッシング詐欺は、大手企業を装ったなりすましメールから偽サイトに誘導する手口であるため、安易にURL・添付ファイルを開かないことや公式サイトで確認することで被害を未然に防ぐことができますよ。
フィッシング詐欺とは?
フィッシング詐欺とは、インターネット利用者から銀行口座情報やクレジットカード情報などの個人情報を巧妙な手口で騙し取る犯罪のことで、サイバー攻撃の一種です。
正規の事業者を装って偽のメールやSMSを送り付け、添付したURLやファイルから偽サイトに誘導することで、個人情報の入力を促したりウイルスに感染させたりします。
情報を盗まれるとアカウントが不正ログインされ、銀行口座から不正送金されたり、ネット通販でクレジットカードを悪用されたりする危険性があるため、効果的な対策が欠かせません。
近年、フィッシング詐欺は手口の巧妙化により被害件数が増えており、金銭的な被害に発展する可能性が高いため、まずは、実例を知り特徴を把握することが効果的な対策の実施に役立つでしょう。
フィッシング詐欺の実例8選!
フィッシング詐欺に遭わないためには、どのような手口や特徴があるのかを把握しておくことが大切です。巧妙な手口に騙されないよう実例を知り、効果的な対策を講じるためには欠かせません。
では、フィッシング詐欺の実例について、具体的に見ていきましょう。
金融機関やクレジットカード会社を装ったフィッシング詐欺
金融機関やクレジットカード会社を装ったフィッシング詐欺は、依然として多く見られる手口です。
口座情報やカード情報を不正に盗み取ることを目的としており、ユーザーに不安を与える内容で被害者を狙います。
送信者は、「アカウントがロックされた」「不正利用の確認をしてほしい」といった緊急性のある内容でメールやSMSを送りつけ、偽サイトに誘導します。
これにより、ユーザーは個人情報を入力してしまい、知らぬ間に不正送金や請求が行われる可能性があるため、URLをクリックする前には公式サイトで確認をするなどの未然防止策を実施しましょう。
大手通販サイトを装ったフィッシング詐欺
大手通販サイトを装ったフィッシング詐欺は増加傾向にあり、ユーザーの個人情報を狙う手口が多数報告されています。
送信者は、偽サイトに誘導するためにQRコードを送ったり、「支払い方法を更新する」などの理由で、偽のログインページに誘導します。
例えば、Amazonや楽天市場を装い、アカウント情報を更新するよう促しますが、実際には偽サイトのケースが多いです。
安全に利用するためには、不審なメールや心当たりのないSMSは無視し、公式サイトへのアクセスはブックマークや公式アプリを使用することが有効な対策でしょう。
宅配業者を装ったフィッシング詐欺
宅配業者を装ったフィッシング詐欺では、不在通知や荷物の配達に関する偽のメッセージが送信されます。
送信者は、宅配業者名を利用して「荷物のお届けのお知らせ」や「期限が過ぎました」といった内容でURLをクリックさせようとします。
このようなメールやSMSを受け取った場合、リンク先は偽サイトである可能性が高いため、十分注意しなければなりません。
被害を未然に防ぐには、不審な通知は無視し、公式サイトで問い合わせることが大切でしょう。
大手携帯キャリアを装ったフィッシング詐欺
大手携帯キャリアを装ったフィッシング詐欺は、不安を煽る内容でユーザーを狙う手口の一つです。
送信者は、利用料金やセキュリティに関する問題を示唆して、偽のURLをクリックさせようとします。
例えば、「アカウントが一時停止された」「利用停止予告」といった内容で、偽サイトに誘導されることがあります。
この手口によりユーザーは、個人情報を入力してしまうリスクが高まるため、このようなメッセージを受け取った際には公式アプリで確認し、URLを直接クリックしないことが最も効果的な対策でしょう。
偽の警告メッセージを表示させて不安を煽るフィッシング詐欺
偽の警告メッセージを表示させて不安を煽るフィッシング詐欺も増加傾向にあります。
インターネットで検索中に「デバイスがウイルスに感染しています」といったウイルス感染を知らせるポップアップが現れ、ユーザーを混乱させます。
警告に記載された連絡先に電話すると、偽のアプリをインストールさせられたり、ウイルス除去費用を名目に高額な料金を請求されたりするため、通知にある「×」ボタンを押さずにブラウザを閉じることが対処法です。
このような詐欺に遭わないためには、不審な警告を無視し、ウイルス対策ソフトで確認することが効果的と言えるでしょう。
テーマパークの事業者を装ったフィッシング詐欺
テーマパークの運営事業者を装ったフィッシング詐欺も多く発生しています。
「アカウントが一時ロックされた」「チケットが当選した」という内容でメールやメッセージを送ってきます。
このようなメールは、ユーザーを偽サイトに誘導し、個人情報を盗み取ることを目的としているため、決して入力してはいけません。
このようなフィッシング詐欺に遭わないためには、送られてきたURLをクリックする前に公式サイトで確認したり、直接テーマパークに確認したりすることで未然に防ぐことができるでしょう。
AIを利用したフィッシング詐欺
AIを利用したフィッシング詐欺は近年、急速に拡大している危険な手口です。
AI技術を活用することで、悪意のある人物が自然な文章で作成したフィッシングメールが送られることがあります。
この手法は、従来のフィッシング詐欺よりも巧妙かつ高度で、見極めることが難しくなります。
AIを利用したフィッシング詐欺に対抗するためには、フィッシング詐欺の事例から様々な手口を理解して学び、疑わしいSMSのURLを安易にクリックしないようにすることが大切でしょう。
公共機関や官公庁を装ったフィッシング詐欺
公共機関や官公庁を装ったフィッシング詐欺では、偽の通知を送り、偽サイトに誘導して個人情報を盗む手口が使われます。
これらの詐欺メールは、不安を煽り受信者に急いで確認するよう促します。
例えば、新型コロナウイルスに関連した特別給付金や、国税庁を名乗って納税を急かすなどの事例があります。
このような通知を受け取った場合、まずはURLをクリックしないようにし、記載されたURLが公式サイトと一致しているかを確認したり、直接担当窓口に問い合わせたりするようにしましょう。
フィッシング詐欺の代表的な手口とその対策
フィッシングメールから誘導される偽サイトは、本物に限りなく酷似しているため、受信者は偽物と気付かずに、個人情報を入力してしまうケースが多いです。中でも代表的な5つの手口とその対策を紹介します。
では、フィッシング詐欺の代表的な手口とその対策について、具体的に見ていきましょう。
フィッシングメール
フィッシングメールは、主にEメールで信頼できる企業を装い、利用者を騙して個人情報を盗む手口です。
実在する企業を装った「なりすましメール」が使われることが多く、アカウントのロック解除や決済確認、不正利用の対応を促す内容が多く見られます。
これらのメールには、偽のURLが含まれ、ユーザーを騙してクレジットカード番号や暗証番号を入力させることを目的としており、入力してしまうケースが絶えません。
フィッシングメールの対策としては、URLが一見正しく見えても細かな違いがあるため、URLの確認を怠らずリンク先が正当なものであるかを確認することが重要でしょう。
スミッシング
スミッシングは、SMSを利用して偽のURLを送信し、偽サイトに誘導して個人情報を不正に取得する手口です。
この手口では、宅配会社や携帯電話会社などを装い、不在通知や未払い料金の連絡をSMSで送信します。
特にSMSは電話番号を使って送信されるため、誰でも簡単にメッセージを届けることができ、警戒心が薄れる傾向があります。
スミッシングのリスクを避けるためには、SMSで送られてきたURLを安易にクリックせず、必ず送信元の信頼性を確認することが大切でしょう。
スピアフィッシング
スピアフィッシングは、特定の企業や個人に狙いを定め、巧妙に個人情報を盗む手口です。
スピアフィッシングでは、ターゲットを絞り込み、実際に関係のある人物や企業を装って接触を試みます。
例えば、企業内の関係者や取引先を装った偽のメールが送られ、機密情報や個人情報を引き出すことが目的です。
この手口は、企業や公的機関でも被害が報告されており、組織全体のセキュリティリスクを高めるため、送信者を慎重に確認したり、適切な対応を心がけることがスピアフィッシングに有効な対策と言えるでしょう。
ウイルス感染
ウイルス感染を装ったフィッシング詐欺は、インターネット利用時に、PCやスマホ画面に警告が突然表示される手口です。
「ウイルスに感染しました」というメッセージが表示され、アラート音が鳴り続けることで、焦りから電話番号に連絡するよう誘導されます。
この警告に誘導されて、電話で指示された通りに遠隔操作ソフトをインストールさせ、偽のウイルス除去費用をクレジットカードで支払わせることがあります。
実際に多くの被害が報告されており、こうした警告画面を見かけた場合は、画面上の警告や広告に惑わされず冷静に対処する必要があるでしょう。
SNS
SNSを利用したフィッシング詐欺は、特に注意が必要です。多くの場合、金融機関やクレジットカード会社、企業名を偽ってDMが送られ、URLをクリックさせて個人情報を盗む手法が使われます。
例えば、金融機関を装ったアカウントから「アカウント確認をお願いします」というメッセージが届き、リンク先にアクセスするよう誘導されることがあります。
DMは閉鎖的な環境であるため、その信頼性を悪用してユーザーを騙そうとします。
効果的な対策としては、DMに含まれるURLをクリックする前に、必ず送信者を確認し、公式な手段での確認が重要でしょう。
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき4つの対策
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき4つの対策は、以下の通りです。
・IDやパスワードを使い回さない
・ワンタイムパスワードを活用する
・よく使うサイトをブックマークしておく
・セキュリティソフトを導入する
日頃から効果的な対策を実施することで、フィッシング詐欺に遭うリスクを低減することが可能です。では、それぞれの対策を詳しく解説します。
IDやパスワードを使い回さない
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき対策1つ目は、複数のサービスでIDやパスワードを使い回さないことです。
なぜなら、同じIDやパスワードを使い回していると、一つのサービスでIDやパスワードを盗まれた場合、全てのサービスが不正ログインの被害に遭う可能性があるからです。
そのため、IDやパスワードは、サービスごとに異なるものを設定しなければなりません。
生年月日や会社の設立日など推測されやすいものは避け、複雑な数字や記号などを組み合わせたIDやパスワードを設定しましょう。
ワンタイムパスワードを活用する
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき対策2つ目は、ワンタイムパスワードを活用することです。
なぜなら、ワンタイムパスワードは、一定時間内に一度しか使用できないパスワードで、フィッシング詐欺を防ぐために非常に有効な手段だからです。
万が一パスワードが流出してもすぐに無効化されるため、使用済みとなりログインには利用できません。
特に金融機関やオンラインサービスで利用することが効果的で、被害を最小限に抑えることができるため積極的に活用しましょう。
よく使うサイトをブックマークしておく
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき対策3つ目は、よく使うサイトをブックマークしておくことです。
なぜなら、ブックマークから公式サイトにアクセスすることで、メールに添付されたURLをクリックせず、偽サイトのURLをクリックしてしまうリスクを回避できるからです。
例えば、金融機関の公式サイトをブックマークし、そこから直接アクセスする習慣をつけることで、偽サイトに誘導されるリスクを低減できます。
ブックマークしておくことで安全にサイトを利用することができるため、フィッシング詐欺の被害を防ぐことが期待できるでしょう。
セキュリティソフトを導入する
フィッシング詐欺に遭わないためにすべき対策4つ目は、セキュリティソフトを導入することです。
なぜなら、フィッシング詐欺の可能性があるメールを事前に検出し、受信箱に入れないようにする機能があるからです。
加えて、フィッシング詐欺を目的とした偽サイトにアクセスしようとした場合に、そのアクセスをブロックする機能が備わっている他、SNSやWeb上で詐欺の可能性があるURLを認識し、クリックを防ぐ機能も搭載されているものがあります。
PCだけでなくスマホにもセキュリティソフトを導入することで、どの端末でも安全にネットを利用できるようになるでしょう。
フィッシング詐欺に遭った際にすべき3つの対処法
フィッシング詐欺に遭った際にすべき3つの対処法は、以下の通りです。
・金融機関やクレジットカード会社に連絡する
・公式サイトにて速やかにアカウント情報を変更する
・警察や相談窓口に連絡する
フィッシングサイトに誤って情報を入力してしまった場合、悪用される可能性が高いため、速やかな対処が求められます。では、それぞれの対処法を詳しく解説します。
金融機関やクレジットカード会社に連絡する
フィッシング詐欺に遭った際にすべき対処法1つ目は、フィッシング詐欺に遭ったことを金融機関やクレジットカード会社に連絡することです。
なぜなら、盗まれた銀行口座情報やクレジットカード情報が不正利用される可能性が高いからです。
万が一、不正利用されていた場合には、それぞれのサービス提供会社から補償制度を受けることができるため、必ず連絡・相談しなければなりません。
また、被害を未然に防ぐためにも、日頃から明細を確認するようにしましょう。
公式サイトにて速やかにアカウント情報を変更する
フィッシング詐欺に遭った際にすべき対処法2つ目は、公式サイトにログインして速やかにアカウント情報を変更することです。
なぜなら、盗まれた情報を登録しているアカウントを使い続けることは、不正ログインされるなどの被害に遭う可能性が高いからです。
また、変更する際には、覚えやすいからといって推測されやすいものにしてはいけません。
被害に遭わないためには、定期的にアカウント情報を見直しておくことが大切でしょう。
警察や相談窓口に連絡する
フィッシング詐欺に遭った際にすべき対処法3つ目は、警察や相談窓口に連絡・相談することです。
なぜなら、金銭的被害が生じた場合には、速やかな対応が求められるからです。
例えば、警察にはフィッシング専用の相談窓口が設けられており、「フィッシング110番」で検索すると詳細が確認できたり、国民生活センターや消費生活センターでも相談を受け付けており、窓口を利用することができます。
これらは、専用のWebフォームやメールを通じてフィッシング詐欺対策協議会に報告ができるため、被害の拡大を防ぐためにも速やかに連絡しましょう。
まとめ
今回は、フィッシング詐欺の実例や代表的な手口・対策を解説しました。
近年、個人情報や金銭を盗むことを目的に、メールやSMSを利用したフィッシング詐欺が増えています。普段から利用している金融機関や通販サイトなどからのメールだったとしても、なりすましメールのリスクが潜んでいます。
被害を未然に防ぐためには、安易にURLをクリックしたりせず公式サイトで確認するなどの方法で常に疑うよう意識しましょう。
日々巧妙化している悪質なフィッシング詐欺から個人情報の漏洩を防ぐため、インフォシールド合同会社では、サイバーセキュリティに関するサービスの見積もりやサービス提供を行っております。
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