フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策6選!被害に遭った際の対処法も解説。
フィッシング詐欺の対策を知りたいけれど、どのような方法があるの?
フィッシング詐欺の被害を未然に防ぐ対策方法はあるのでしょうか。
今回は、フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策6選を解説します。また、被害に遭ってしまった際の対処法もまとめました。
これを読めば、フィッシング詐欺の手口や特徴を把握でき、未然防止に効果的な対策を立てることができます。
先に結論を言うと、フィッシング詐欺は、フィッシングメールをブロックする機能を活用したり、IDやパスワードを適切に管理したりすることで、十分に対策が可能ですよ。
フィッシング詐欺とは?
フィッシング詐欺とは、実在する企業やサービスを装ったメールから、受信者に偽のWebページにアクセスするよう促し、IDやパスワード、クレジットカード情報などの入力を要求して個人情報を盗み取る行為のことです。
メールの件名や内容に「不正ログインを検知しました」「支払い方法を変更して下さい」などと、緊急性の高いメッセージを送信し、ユーザーの冷静な判断を鈍らせるといった特徴があります。
フィッシング詐欺により個人情報が盗まれると、アカウントを乗っ取られてなりすましに利用されたり、ネット通販でクレジットカードを不正利用されたりと甚大な被害にまで及ぶ可能性があるため、フィッシング詐欺の対策は欠かせません。
また、近年では、電子メールやSMSを利用した巧妙な手口のフィッシング詐欺が増加傾向にあり、その被害も増え続けているため、未然に防ぐための効果的な対策を実施しましょう。
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策6選
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策は、主に以下の6つです。
・メールフィルタリングを取り入れる
・ワンタイムパスワードを設定する
・推測されにくいメールアドレスにする
・IDやパスワードを使い回さない
・メールに記載されているURLを安易にクリックしない
・公式サイトをブックマークしておく
フィッシング詐欺は、大手企業になりすましたメールによる巧妙な手口で個人情報を盗み取ろうとするため、未然に防ぐには有効な対策を講じることが必須です。では、それぞれの対策について詳しく解説します。
メールフィルタリングを取り入れる
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策1つ目は、メールフィルタリングを取り入れることです。
なぜなら、メールフィルタリングは、事前に設定した条件に基づいて受信したメールの一部を拒否または転送する機能があるからです。
例えば、SoftBankであれば、迷惑フィルター機能を設定することで、未承諾広告メールや悪意のあるWebサイトへ誘導するような迷惑メールの受信をブロックすることが可能になります。
この機能により、ユーザーは迷惑メールを他のメールと同じフォルダに蓄積することなく、分けられた状態で削除することができるため、フィッシング詐欺への効果的な未然防止対策となるでしょう。
ワンタイムパスワードを設定する
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策2つ目は、ワンタイムパスワードを設定することです。
なぜなら、ワンタイムパスワードを設定し、二段階認証を行うことでセキュリティレベルが向上し、不正ログインのリスクを低減できるからです。
金融機関やネット通販サービスの多くは、パスワードに加え、メールやSMSを利用したワンタイムパスワードを入力しなければログインできないサービスが提供されています。
パスワードが盗まれた時に備え、ワンタイムパスワードを設定するとともに、併せて顔認証や指紋認証などの多要素認証も取り入れると、セキュリティをより強固なものにできるでしょう。
推測されにくいメールアドレスにする
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策3つ目は、推測されにくいメールアドレスに設定することです。
なぜなら、フィッシングメールの送信者は、ユーザーのメールアドレスを推測して送信しているからです。
そのため、名前や生年月日などの個人情報を含むメールアドレスや「1234abcd」などの単純な文字列のメールアドレスは、送信者に推測されるリスクが高いことから、極力避けるようにしなければなりません。
大文字・小文字・数字・アルファベット・特殊文字を複雑に組み合わせたメールアドレスに設定することで、無差別に送信されるフィッシングメールを防ぐことができるでしょう。
IDやパスワードを使い回さない
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策4つ目は、複数のサービスで同じIDやパスワードを使い回さないことです。
なぜなら、複数のサービスに同じIDやパスワードを登録していると、一つのサービスで盗まれた場合、他のサービス全てのアカウントが乗っ取られる可能性があるからです。
これらのリスクを避けるためにも、IDやパスワードはサイトごとに異なるものを登録しなければなりません。
そのため、IDやパスワードは使い回さないことを意識し、もし異なるIDやパスワードが覚えられない場合には、パスワード管理ツールなどを活用するようにしましょう。
メールに記載されているURLを安易にクリックしない
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策5つ目は、メールに記載されているURLを安易にクリックしないことです。
なぜなら、偽サイトに誘導され、個人情報の入力を促されたり、マルウェアやウイルスに感染するリスクがあるからです。
また、電子メールやSMSに記載されるURLは容易に偽装できる他、正規サイトに酷似したドメイン名を流用したフィッシングサイトも多く存在するため、実際には全く異なるサイトの可能性があります。
そのため、利用していないサイトからの電子メールや心当たりのないSMSに記載されているURLはクリックしないようにしましょう。
公式サイトをブックマークしておく
フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策6つ目は、利用している公式サイトをブックマークしておくことです。
なぜなら、フィッシングメールの場合は、公式サイトにログインしても通知が表示されないからです。
例えば、クレジットカード会社を名乗る送信者から「個人情報に誤りがありますので、以下のURLから確認してください」といった内容のメールが届いた場合、正規の通知であればブックマークをしている公式サイトでも同じ通知が確認できます。
そのため、メールに記載されたURLからはアクセスせず、ブックマークした公式サイトからアクセスし、フィッシングメールかどうかを見分けましょう。
フィッシング詐欺の手口と見分け方
フィッシング詐欺には様々な手口が存在するため、その手口や特徴を知り、きちんと見分けることが大事です。フィッシング詐欺は企業や個人に届くメールから被害に発展するケースが多いため、対策を講じる必要があります。
では、フィッシング詐欺の手口と見分け方について、具体的に見ていきましょう。
電子メール(Eメール)
金融機関やクレジットカード会社、ECサイトなどを装い、偽の電子メールを送信し、偽サイトのURLをクリックさせようとする手口です。本物と酷似した偽サイトに、銀行口座の暗証番号やクレジットカード情報、IDやパスワードの入力を促します。
フィッシング詐欺の電子メールを見分けるには、以下の方法があります。
・日本語が不自然ではないか確認する
・送信元のドメイン(メールアドレスの@以降)を確認する
・公式サイトで注意喚起の情報がないか確認する
・公式サイトに問い合わせる
一見して日本語や文章に違和感があるケースもありますが、本物のロゴや文章を真似するなど、本物と見分けにくい場合も少なくはありません。
また、「不正ログインが確認されたので本人確認が必要です」「アカウントがロックされました」など、受信者を急かすような内容も多いため、十分な注意が必要でしょう。
SMS
電子メールのSMSバージョンで、偽のSMSを送信し、偽サイトに誘導するケースもあります。「あなたに荷物が届きました」「荷物の配達が完了しました」などのSMSからURLをクリックさせて偽サイトに誘導し、個人情報や決済情報を盗み取る手口です。
大手企業や通販サイトになりすましたSMSを見分ける方法は、以下の通りです。
・日本語や文章に違和感がないか確認する
・公式サイトで偽サイトに関する注意喚起がされていないか確認する
コロナの影響もあり、自宅でネットショッピングをする機会が増えたため、普段から利用している通販サイトからのメールだと思い、疑わずにクレジットカード情報を入力してしまうケースが絶えません。
通販利用が増えると宅配業者からのSMSも増加し、フィッシング詐欺のSMSが含まれていても危機感を抱きにくくなってしまうため、しっかりと見分けることが大切です。
ウイルス感染を装ったメッセージ
パソコンやスマホの画面に、「ウイルスに感染しました」「セキュリティソフトのダウンロードが必要です」といったポップアップを表示させ、個人情報を盗む手口です。ユーザーの不安を煽るような警告メッセージを表示して判断を鈍らせ、高額なウイルス除去費用をクレジットカード決済させることがあります。
ウイルス感染を装ったメッセージを見分ける方法は、以下の通りです。
・冷静になって情報を確認する
・メッセージ内容をネットで検索して、他に被害に遭ったユーザーがいないか調べる
他にも、SNSの広告に出てくる通販サイトで商品を購入すると商品が届かなかったり、偽商品が届いたりする悪質なサイトも発見されています。
このような悪質サイトに入力したクレジットカード情報が売買され、不正利用される事例があるため、ウイルス感染を装ったメッセージが表示された場合には、落ち着いて対処しましょう。
フィッシングメールが届いた際の対処法
実際にフィッシングメールが届いた場合、多くの人が正常な判断ができず、不安になってしまうことがあります。しかし、フィッシング詐欺の被害に遭わないためには、不安だからこそ落ち着いて冷静に対処することが肝心です。
では、フィッシングメールが届いた際の対処法について、具体的に見ていきましょう。
メールを開封しない
フィッシングメールが届いた際には、メールを開封せずに削除することが賢明な判断と言えます。
フィッシングメールの中には、URLにアクセスしたり、添付ファイルを開いたりすることで、ウイルス感染の危険性があるメールも存在するためです。
また、フィッシングメールであるかどうかメールに記載されている連絡先を使わず、公式サイトの連絡先から問い合わせることも一つの手段です。
件名やメールアドレスが明らかに怪しいと感じた場合は、開封せずにすぐに削除しましょう。
正規のメールアドレスか調べる
フィッシングメールが届いた際には、正規のメールアドレスを調べることで本物であるかどうかを判断できることがあります。
フィッシングメールは、実在する本物の企業のメールアドレスを巧妙に真似て送られてくるためです。
フィッシングメールは正規のメールアドレスとは若干異なる文字列が見られるため、注意深く確認することが大事です。
「n」が「m」になっていたり、「o(オー)」が「0(ゼロ)」になっていたりするケースがあるため、正規のメールアドレスであるか調べてみましょう。
URLをクリックしない
フィッシングメールが届いた際には、決してURLをクリックしてはいけません。
先述のとおり、フィッシングメールは本文中の不正なURLをクリックさせ、偽サイトに誘導し、個人情報を入力させて盗み取ることが目的だからです。
メールを開封しただけでは直接的な被害を受けることは少ないですが、中にはURLをクリックしただけで自動で遠隔操作されるものがあります。
そのため、フィッシングメールを開封してしまってもURLはクリックせず、すぐに削除して、被害リスクを低減させましょう。
フィッシング詐欺の被害に遭ってしまった際の対処法
万が一フィッシング詐欺に騙されてしまった場合には、冷静かつ適切な対処が求められます。そのためには、実際に被害に遭ってしまった場合の対処法をしっかりと知っておくことが重要です。
では、フィッシング詐欺の被害に遭ってしまった際の対処法について、具体的に見ていきましょう。
URLをクリックし偽サイトを開いてしまった場合
フィッシングメールに添付されたURLをクリックして偽サイトを開いてしまったとしても、すぐに個人情報を盗まれることはありません。
また、ワンクリックで契約することは、電子消費者契約法と特定商取引法により、無効と定められています。
そのため、画面上に「契約が完了しました」などのメッセージが表示されても、偽のページに遷移しただけでは契約が成立することはありません。
URLをクリックし偽サイトを開いてしまった場合は、それ以上操作しないように気を付けましょう。
個人情報を入力してしまった場合
万が一、URLをクリックして偽サイトを開き、偽の入力フォームに電話番号やID・パスワードなどの個人情報を入力してしまった場合、速やかな対応が必要です。
正規のサイトにて、早急にIDやパスワードを変更しなければなりません。
クレジットカード情報や銀行口座の暗証番号などを入力してしまった場合には、それぞれのサービス提供会社に利用停止の申請や不正利用の疑いを報告するなどの対応が必要です。
誤って偽サイトに個人情報を入力してしまった場合にも、焦らず落ち着いて適切な対処を取ることを意識しましょう。
まとめ
今回は、フィッシング詐欺を未然に防ぐ対策6選や実際にフィッシング詐欺の被害に遭ってしまった際の対処法を解説しました。
大手企業になりすましたメールを送信して、個人情報を盗み取ろうとするフィッシング詐欺は極めて悪質な詐欺行為です。引っ掛からないためには、フィッシング詐欺の手口や見分け方を知っておくこと、セキュリティリスクを低減させる機能を活用することなどの対策を実施することが大切です。
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