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マルウェア感染を防ぐ対策4選!感染経路や感染した際の対処法も解説。

2024/12/20 ブログ

 

マルウェア感染を防ぐための対策が気になるけれど、基本的な対策は?

 

マルウェア感染を未然に防ぐには、どのような対策を実施すれば良いのでしょうか。

 

今回は、マルウェア感染を未然に防ぐ対策を4つ解説します。また、マルウェアの感染経路や感染してしまった際の対処法もまとめました。

 

これを読めば、マルウェア感染の効果的な対策を知ることができ、未然に防ぐことが可能になります。

 

先に結論を言うと、マルウェアはシステムに潜んでいる脆弱性を狙った攻撃や、悪意のあるメールやWebサイトを介して感染するケースが多いため、基本的な対策で低減させることができますよ。

 

マルウェアとは?

マルウェアとは、malicious(悪意のある)とsoftoware(ソフトウェア)を組み合わせた造語で、コンピュータやネットワークに害をもたらすことを目的として作成されたソフトウェアやコードの総称です。

 

悪意を持った人物によって作成されたものがほとんどで、マルウェアに感染した企業や組織は大規模な損害を強いられる脅威として恐れられています。

 

また、マルウェアは従来のソフトウェアと見分けることが難しく、感染していることに気付かないケースも珍しくはありません。

 

感染した場合には、情報資産の流出やデータの改ざん、金銭的損失などの甚大な影響が及ぶリスクが発生するため、種類や感染経路、有効な対策を知っておく必要があります。

 

マルウェア感染を防ぐ対策4選

マルウェア感染を未然に防ぐ対策は、主に以下の4つです。

 

・脆弱性対策を行う

・セキュリティツールを導入する

・社内ルールを策定しセキュリティ体制を構築する

・定期的に従業員のセキュリティ教育を実施する

 

マルウェアに感染すると、企業は深刻なダメージを受けてしまうため、感染を未然に防ぐ基本的な対策を実施する必要があります。では、それぞれの対策について詳しく解説します。

 

脆弱性対策を行う

マルウェア感染を未然に防ぐ対策1つ目は、脆弱性対策を実施することです。

 

マルウェアは企業のシステムやサービス、アプリケーションに潜む脆弱性を突いて感染するためです。

 

例えば、社内PCがWindowsであれば、Microsoftから定期的に更新プログラムが提供されており、最新プログラムを適用することで脆弱性を修正し、ウイルスからシステムを守ることが可能になります。

 

脆弱性を解消することがマルウェアによる被害の防止に効果的なため、更新プログラムは定期的に確認し、最新バージョンに更新することを徹底しましょう。

 

セキュリティツールを導入する

マルウェア感染を未然に防ぐ対策2つ目は、ウイルス対策ソフトなどのセキュリティツールを導入することです。

 

デバイス内に潜んでいる可能性があるマルウェアの検知や識別が可能になるためです。

 

また、ウイルス対策ソフトの他にも、スパイウェア検出ソフトや侵入防止システム(IPS)、ファイアウォールなどの様々な種類のセキュリティツールがあります。

 

セキュリティツールの多くはマルウェア検出機能が備わっているため、早めの導入を検討し、脆弱性対策と併せて常に最新バージョンに更新しておきましょう。

 

社内ルールを策定しセキュリティ体制を構築する

マルウェア感染を未然に防ぐ対策3つ目は、社内ルールを策定しセキュリティ体制を構築することです。

 

セキュリティ体制が保たれた環境であれば、ルールやマニュアルによってマルウェア感染のリスクを低減させることができるからです。

 

例えば、送信元が不明なメールや怪しい添付ファイルはむやみに開封せず、速やかに責任者に報告したり、USBメモリを社内のデバイスに接続しないよう制限したりすることが大切です。

 

セキュリティ対策を具体的に記してセキュリティポリシーを策定し、セキュリティリスクを低減させましょう。

 

定期的に従業員のセキュリティ教育を実施する

マルウェア感染を未然に防ぐ対策4つ目は、定期的に従業員のセキュリティ教育を実施することです。

 

従業員のセキュリティへの意識や知識には個人差があるため、セキュリティリテラシーを向上させる必要があるからです。

 

マルウェアの感染経路・感染した場合のリスク・適切なパスワード設定・不要なアプリやソフトウェアをインストールしないなどの最低限の教育を実施し、意識を高める必要があります。

 

ヒューマンエラーと呼ばれる内部不正が原因のマルウェア感染も少なくないため、定期的な研修を設け注意喚起も働きかけましょう。

 

マルウェアの主な感染経路

マルウェアの感染経路は多岐にわたり、日常的に行う動作がきっかけで感染するケースもあります。感染を未然に防ぐためには、どのような経路で侵入してくるのかを知っておくことが大切です。

 

では、マルウェアの主な感染経路について、具体的に見ていきましょう。

 

メールやWebサイトからの感染

一般的に知られている経路は、マルウェアが仕込まれたメールの開封や悪質なWebサイトの閲覧から感染するケースです。

 

メールに記載されているURLを開封したり、Webサイトに添付されているファイルを閲覧したりすることで感染します。

 

最も多いのが特定の企業を狙った標的型攻撃メールで、いかにも業務に関係がありそうな件名やファイル名で送信されるため、不正ファイルと判断できず開いてしまうケースが絶えません。

 

そのため、送信元が不明なメールは開封しないことやウイルス対策ソフトを導入して対策を施しましょう。

 

ソフトウェアやファイルからの感染

悪意のあるソフトウェアやファイルと気付かずにインストールしてしまい感染するケースがあります。

 

無料で提供されているソフトウェアやファイルにマルウェアが仕込まれていることがあり、正規のものと見分けられず誤ってインストールするケースも珍しくありません

 

例えば、Webサイトを閲覧した際に、「パソコンがウイルスに感染しました」などの警告を表示して、偽のウイルス対策ソフトをインストールさせる手口です。

 

非公式のサイトや信頼できないサイトからのダウンロード・インストールはしないようにしましょう。

 

USBやHDDからの感染

USBやHDDなどのリムーバブルメディアからもマルウェアに感染するリスクがあります。

 

マルウェアが仕込まれたUSBをパソコンに挿入し、データファイルを開くことでパソコンが感染したり、マルウェアに感染しているパソコンにUSBを挿入することで、そのUSBがマルウェアに感染したりします。

 

また、すでにマルウェアに感染しているUSBを社内で使用してしまい、社内のパソコンにマルウェアが拡散するケースも少なくありません。

 

業務用端末にはUSBなどを接続しないよう社内ルールを定めることで感染を防げるでしょう。

 

マルウェア感染がもたらす被害

企業がマルウェア感染の被害に巻き込まれると、気付かないうちに内部の重要な情報が流出したり、金銭的被害に発展してしまう可能性もあるため、想定される被害を把握しなければなりません。

 

では、マルウェア感染がもたらす被害について、具体的に見ていきましょう。

 

個人・機密情報の流出

企業がマルウェアに感染した場合、想定される被害で最も多いのが、個人・機密情報の流出です。

 

コンピュータやネットワークがマルウェアに感染すると、デバイスに保管されている情報資産が盗まれたり、暗号化されたりするリスクがあります。

 

また、流出した個人情報や機密情報が悪用されるリスクもあります。

 

さらに、情報漏洩が発生した場合、企業は取引先や顧客に対して損害賠償を支払ったり、社会的信用を失ったりするケースも想定されます。

 

システムの不正アクセス・改ざん・停止

マルウェアに感染すると、システムの不正アクセス・改ざん・停止などの被害が発生します。

 

例えば、ファイルに不正アクセスされ、重要な情報が書き換えられたり、アカウント情報が窃取され、サイトが改ざんされる恐れがあります。

 

また、これらの被害が発生し、システムが停止せざるを得ない状況になった場合はかなり深刻な被害です。

 

他にも、不正アクセスされたシステムを悪用されて、他のシステムへ攻撃されることも想定できるでしょう。

 

金銭的損失

マルウェア感染によってシステムが正常に作動せず、膨大な金銭的被害に発展する可能性があります。

 

システムの故障により業務停止に追い込まれ、パフォーマンスが著しく低下し、会社の利益に大きく影響するからです。

 

また、利益の損失だけでなく、「データの復旧」「原因究明の費用」「再発防止策の策定」など、回復するために多額の費用が必要になります。

 

ランサムウェアに感染した場合には重要なデータが暗号化され、復号を条件に身代金を要求されることもあるため、企業にとっては大きな被害になり得るでしょう。

 

マルウェアに感染してしまった際の対処法

マルウェアに感染してしまった場合、二次被害や被害拡大に発展させないためには、冷静かつ速やかな対応が求められます。万が一の事態に備えて適切な対処法や手順を知っておきましょう。

 

では、マルウェアに感染してしまった際の対処法について具体的に見ていきましょう。

 

ネットワークの遮断

マルウェア感染が発覚した際にはまず、対象のデバイスをネットワークから切り離してオフライン状態にします

 

ネットワークに接続したままだと、ネットワークを介して他の端末の情報を盗んだり、マルウェアの感染を拡大させたりする可能性があるからです。

 

有線であればLANケーブルを抜き、無線であればWi-Fiをオフにします。

 

そのため、マルウェアに感染したデバイスを隔離するには、ネットワークから遮断したり、インターネット接続を切ったりしてマルウェアを隔離する対応が必要でしょう。

 

速やかに担当者へ報告する

ネットワークを遮断した後は、社内のセキュリティ担当者や責任者に報告します。

 

その時点ですでにマルウェア感染が拡大している可能性があるため、できるだけ速やかに報告することが重要です。

 

早い段階でマルウェアに感染した端末に対処しなければ、他の従業員が知らずにネットワークへ接続したり、業務が停止したりする可能性もあります。

 

被害を再拡大させないためにも、速やかに担当者に報告しましょう。

 

マルウェアの駆除

マルウェアに感染してしまった場合、アンチウィルスソフトを使用してマルウェアの駆除を行います

 

ウイルススキャンを実行することによって、デバイス内に潜伏しているマルウェアを検出し、駆除しなければなりません。

 

また、すでにネットワークを通じて感染が拡大している可能性も考慮して、感染したPCだけでなくネットワーク上のデバイスも全て実行する必要があります

 

ウイルススキャンを実行する際は、ネットワークから遮断した状態で実行するようにしましょう。

 

感染経路や原因の特定

マルウェア感染を再発させないために、感染経路や原因を突き止める必要があります

 

感染原因が分からないままだと、他の端末に感染していることに気付けなかったり、対処後に同じ手口でマルウェアに感染したりする恐れがあるからです。

 

原因究明のためには、感染デバイスのログを解析し、メールやファイル、USBメモリなどの感染経路を調べて特定しなければなりません。

 

不正な操作や通信が行われた痕跡が残っていないか調査しましょう。

 

PCの初期化

アンチウイルスソフトによる駆除が行えない場合や、駆除に成功してもPCが正常に作動しないなどの問題が生じた場合には、PCを初期化することを推奨します。

 

PCのローカル環境にしかないデータは消失しますが、ネットワーク全体に影響を与えないための最終手段として初期化しなければならないケースがあります。

 

ただし、データの消失やアプリケーションの再インストールなどは手間がかかるため、注意が必要です。

 

感染原因を突き止めた後は、インターネットに接続して被害が再度拡大しないよう、感染端末の初期化を行いましょう。

 

再発防止策の検討と実施

マルウェアに感染した企業はインシデント発生後、同じ被害に遭わないために再発防止策の検討と実施が必要です。

 

マルウェア感染の原因を特定し、その原因を元に解消しなければなりません

 

例えば、OS・ソフトウェア・セキュリティツールの定期的なアップデートや推奨強度のパスワード設定、従業員のセキュリティ教育の実施など必要な対策を決めておくことが重要です。

 

対策が分からない場合には、セキュリティに関する専門知識を持つ外部機関に依頼するのも良いでしょう。

 

まとめ

今回は、マルウェア感染を未然に防ぐ対策4選や感染経路、感染してしまった際の対処法を解説しました。

マルウェア感染のリスクを低減させるためには、システムやアプリケーションの脆弱性を常に解消したり、セキュリティルールを策定し会社全体に徹底・周知させたりすることが重要です。

 

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