マルウェア感染のチェックの仕方は?確認方法と感染時の対処法を解説!
マルウェアに感染しているか気になるけれど、チェックする方法は?
マルウェア感染の疑いがある場合、感染しているか確認する方法はあるのでしょうか?
今回は、マルウェア感染のチェックの仕方について解説します。また、マルウェアに感染した際の適切な4つの対処法もまとめてみました。
これを読めば、マルウェア感染のチェックの仕方を知ることができ、万が一、感染していた場合にも適切に対処できるようになります。
先に結論を言うと、マルウェア感染は、セキュリティソフトを利用することで、手軽かつ確実にチェックすることが可能ですよ。
マルウェアとは?
マルウェアとは、「悪意のある(Malicious)」と「ソフトウェア(Software)」を組み合わせて創られた造語です。
不正かつ有害に動作させることを目的として作成された悪意のある「不正ソフトウェア」のことを指し、「有害なソフトウェア」や「不正プログラム」とも呼ばれます。
サイバー攻撃者は、主に身代金の要求を目的として、企業や組織のネットワークなどを感染させ、情報の窃取やデータの改ざんを行います。
企業や組織の情報端末が気付かない間にマルウェアに感染している場合も多く、日頃から定期的な予防や検知・検出を行わなければなりません。
マルウェアに感染しているかチェックする方法
マルウェアに感染している疑いがある場合、感染しているか迅速にチェックする必要があります。その際には、セキュリティソフトを利用した方法が一番手軽で確実です。
PC用のセキュリティソフトは数多くの種類がありますが、ほとんどのセキュリティソフトにはPC全体のスキャン機能が搭載されています。保存されているファイルやプログラムを自動的にスキャンし、怪しいファイルやプログラムを検知・検出してくれる機能です。
怪しいファイルを一つ一つ手動で探す方法もありますが、かなりの時間と手間がかかってしまいます。その点、セキュリティソフトを利用すれば漏れなく全てのファイルを自動的にスキャンできるため、非常に安心です。
セキュリティソフトには、無料で利用できるものもあるため、感染の疑いがある場合は早急にチェックしましょう。
マルウェア感染のサイン
マルウェアの感染が疑われる場合、主に次の5つの症状が挙げられます。
・PCの動作が急に遅くなる
・身に覚えのない操作履歴がある
・不審なポップアップや広告が頻繫に表示される
・端末の電源が落ちる・起動しなくなる
・データ通信量が増えている
これらのサインがあった場合、セキュリティソフトなどを使用してマルウェアに感染しているか迅速に対処する必要があります。では、それぞれのサインについて詳しく解説します。
PCの動作が急に遅くなる
PCの動作が急に遅くなった場合、マルウェアの感染が疑われます。マルウェアに感染するとマルウェアが不正な動作をするからです。
その結果、CPUやメモリに負荷がかかり、処理スピードが遅くなることが原因と言えます。
サイズの大きいファイルをダウンロードする、大量のアプリがインストールされているなどの操作を行っていないにも関わらず、急に動作が遅くなった場合は注意しましょう。
身に覚えのない操作履歴がある
身に覚えのない操作履歴がある場合、マルウェアの感染が疑われます。マルウェアに感染すると第三者にPCを遠隔操作されてしまうからです。
勝手にスパムメールを送信されたり、端末内の機密情報を外部へ公開されたりする可能性があります。
また、ファイルが削除されている、アプリがインストールされているなどの身に覚えのない操作がある場合も注意しましょう。
不審なポップアップや広告が頻繫に表示される
不審なポップアップや広告が頻繁に表示される場合、マルウェアの感染が疑われます。特に、ランサムウェアに感染した際に多く見られる症状で、身代金要求を促すメッセージが表示されます。
また、ランサムウェア以外でもユーザを騙してリンクのクリックを促し、悪意のあるWebサイトへのアクセスやファイルのダウンロードを誘導します。
中には、偽の警告文や警告音を出すものもあるため、冷静に判断して対応しましょう。
端末の電源が落ちる・起動しなくなる
端末の電源が落ちる・起動しなくなる場合、マルウェアの感染が疑われます。動作が遅くなるなどの不具合と重ねて、端末の電源が急に落ちる症状が見られる場合は、マルウェア感染が原因の可能性が高いからです。
ただし、端末の電源が落ちる・起動しなくなるなどの症状は、システムやハードウェアが故障して生じる可能性も少なくありません。
その際には、セキュリティソフトを利用するなどして適切に見分けましょう。
データ通信量が増えている
データ通信量が増えている場合、マルウェアの感染が疑われます。マルウェアが外部と通信を行い、データ通信量が増える傾向にあるからです。
攻撃者の端末にデータを送信していたり、大量のスパムメールを送信していたりするケースが考えられます。
身に覚えがないのにも関わらず、データ通信量が増えている場合は、不審な通信が行われている可能性があるため、データ通信量を確認しましょう。
マルウェアの5つの感染経路
マルウェアの感染経路は様々ですが、代表的なものは主に次の5つです。
・メールのURL・添付ファイル
・Webサイトの閲覧
・ファイルの共有
・外部メモリ
・ソフトウェア・アプリのインストール
マルウェアには様々な種類があるように、数々の感染経路があります。では、それぞれの感染経路について詳しく解説します。
メールのURL・添付ファイル
メールのURLや添付ファイルからマルウェアに感染するケースがあります。写真やプログラムが記述されたHTML形式のメール及び添付ファイルには、マルウェアが仕組まれている可能性があるからです。
また、メールのURLや添付ファイルを開くだけで感染するケースも珍しくありません。
他にも、メールのメッセージに予めマルウェアを仕組んだ不正サイトのリンクを貼り、クリックを促して感染させるケースもあります。送信元が怪しいメールには十分注意しましょう。
Webサイトの閲覧
Webサイトの閲覧からマルウェアに感染するケースがあります。Webサイトの中には、悪意のあるマルウェアが仕組まれたWebサイトがあり、そのようなWebサイトのコンテンツを表示することで、不正プログラムがPCに侵入してしまうからです。
特に、ファイルのダウンロードやアプリをインストールするようなWebサイトには注意が必要です。
怪しいWebサイトを閲覧しないことはもちろん、運営元が不明なWebサイトやSNSに貼られているリンクは、むやみに閲覧やクリックをしないようにしましょう。
ファイルの共有
インターネット上で不特定多数のユーザとファイル共有が可能な、ファイル共有ソフトからマルウェアに感染するケースがあります。共有しているファイルの中には、攻撃者によってマルウェアが仕組まれたファイルが紛れ込んでいる可能性があるからです。
ファイル共有ソフトでは、ファイルの複製が大量に作成される可能性があるため、ネットワーク内に存在するファイルを全て削除することは困難です。
マルウェア感染を防ぐのであれば、ファイル共有ソフトなどは利用しないことが賢明と言えるでしょう。
外部メモリ
USBメモリなどの外部メモリを介してマルウェアに感染するケースがあります。マルウェアが潜んでいる外部メモリをPCに挿入することで自動的に処理が行われるからです。
また、マルウェアに感染したPCに別のUSBメモリを挿入することでマルウェアに感染するケースも少なくありません。
さらに、PCだけでなくスマホやデジタルカメラなど、PCに接続してマルウェアに感染する可能性がある端末、全てにも注意が必要です。
ソフトウェア・アプリのインストール
マルウェアが仕組まれたソフトウェアやアプリを知らない間にインストールしてしまい、マルウェアに感染するケースがあります。問題がないように見えるソフトウェアやアプリであっても、マルウェアが潜んでいる可能性があるからです。
アプリストアからインストール可能なスマホアプリにマルウェアが仕組まれていた事例もあります。
そのため、ソフトウェアやアプリをインストールする際は、公式のアプリストアで公開されているからといって安心することなく、信用できる提供元かきちんと確認しましょう。
マルウェアに感染した際の対処法
マルウェアに感染した際、対処が遅れてしまうと被害が拡大する可能性があります。そのため、感染後や感染の疑いがある場合は迅速に適切な対処をしなければなりません。
では、マルウェアに感染した際の対処法について、具体的に見ていきましょう。
端末をネットワークから切り離す
マルウェアに感染した際の対処法1つ目は、端末をネットワークから切り離してオフライン状態にすることです。
なぜなら、マルウェアに感染した端末は、ネットワークで繋がっている他のPCにも被害を与えるからです。
例えば、企業や組織などは複数の端末が繋がっているため、一つのPCが感染すると被害が拡大する可能性があります。
マルウェアに感染した際は、Wi-Fiを切断したり、LANケーブルを抜いたりしてPCをオフライン状態にし、被害の拡大や情報漏洩を防ぎましょう。
セキュリティソフトを使用する
マルウェアに感染した際の対処法2つ目は、セキュリティソフトを使用してマルウェアを駆除することです。
なぜなら、マルウェアに感染した場合、被害拡大防止のため、マルウェアの存在を確認し、特定して駆除しなければならないからです。
多くのセキュリティソフトには、マルウェアを検知すると自動的に駆除を実行する機能が備わっています。また、ファイルの数やデータ量にもよりますが、スキャンには時間がかかる場合もあるため早めに実行しなければなりません。
セキュリティソフトが最新バージョンであることを確認してから駆除を行いましょう。
PCを初期化する
マルウェアに感染した際の対処法3つ目は、セキュリティソフトでマルウェアを駆除できない場合、PCを初期化することです。
なぜなら、PC自体の操作をロックするランサムウェアなどがあるからです。
他にも、端末内のファイルやデータを閲覧できない状態にするマルウェアがあり、解除するために金銭を要求されるケースがあります。
ただし、PCを初期化するとマルウェアだけでなく、PC内に保存されている全てのデータが消えてしまう可能性があるため、万が一に備えてこまめにバックアップを取得しておきましょう。
感染経路を特定する
マルウェアに感染した際の対処法4つ目は、マルウェアの感染経路を特定することです。
なぜなら、被害拡大の防止や再発防止を検討しなければならないからです。
感染経路や既に流出したデータ、感染した原因、感染範囲などを特定し、被害状況を確認します。また、多くのセキュリティソフトは、感染後の分析には対応していないため、専用のソフトウェアが必要になります。
必要に応じて、ソフトウェアの活用や社員への注意喚起など、再発防止策を実施しましょう。
マルウェア感染を防ぐための対策
マルウェアに感染しないためには、日頃から有効な対策を行わなければなりません。特に、企業では社員一丸となってセキュリティ対策に取り組むことが大切です。
では、マルウェア感染を防ぐための対策について、具体的に見ていきましょう。
セキュリティソフトを導入する
マルウェア感染を防ぐための対策1つ目は、セキュリティソフトを導入することです。
なぜなら、セキュリティソフトを導入することで、端末内に侵入してきたウイルスを未然に検知し、ブロックすることが可能だからです。
マルウェアは常に新しいものが作られており、対応するためには最新のセキュリティソフトを導入しておく必要があります。
PCだけでなくスマホやタブレットなど、業務に利用している全ての端末にセキュリティソフトを導入しておきましょう。
OSやソフトウェアは最新の状態に保つ
マルウェア感染を防ぐための対策2つ目は、OSやソフトウェアを最新の状態に保つことです。
なぜなら、脆弱性を放置しておくと、その脆弱性を攻撃者に利用されてマルウェアが侵入するリスクが高まるからです。
そのため、企業や組織で複数の端末を運用している場合は、会社全体の端末をきちんと管理しておくことが大切です。
マルウェアを侵入させないためにも、OSやソフトウェアは定期的にアップデートし、最新の状態を保つように意識しましょう。
推測されにくいパスワードを設定する
マルウェア感染を防ぐための対策3つ目は、端末は推測されにくいパスワードを設定することです。
なぜなら、推測されやすい安易なパスワードに設定してしまうと、攻撃者に推測され、サイバー攻撃の標的になるリスクが高まるからです。
パスワードは記号を含めた文字列や複雑な文字列にし、十分な長さを保つことが望ましいです。
パスワードが流出してしまうと第三者による不正アクセスや機密情報の盗難などが発生する可能性があるため、使い回しをしないよう、徹底して管理しましょう。
信頼できるサイトからダウンロードする
マルウェア感染を防ぐための対策4つ目は、ソフトウェアやアプリは信頼できるサイトからダウンロードを行うことです。
なぜなら、無料のセキュリティソフトを装ってマルウェアをダウンロードさせるケースがあるからです。
公式サイトや公式のアプリストアからダウンロードしたソフトウェアやアプリでもマルウェアが仕組まれている可能性は少なくありません。
ソフトウェアやアプリ、データをダウンロードする際は、管理者や発行元をよく確認し、信頼できるサイトを利用するようにしましょう。
まとめ
今回は、マルウェア感染のチェックの仕方やマルウェアに感染した際の対処法について解説しました。
マルウェアに感染しているか気になる、または感染の疑いがある場合にはセキュリティソフトを利用することで手軽にチェックすることができます。使用している端末が知らない間にマルウェアに感染し、被害を受ける可能性があるため、日頃からチェックするよう意識していただきたいです。
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