サイバーセキュリティとは?対策9か条やサイバー攻撃の種類、効果的な対策を解説!
サイバーセキュリティ対策とは何か気になっているけど、対策した方が良いのか悩んでいる方も多いと思います。
では、効果的なサイバーセキュリティ対策はあるのでしょうか?
今回は、サイバーセキュリティとは何かについて解説します。また、サイバー攻撃に効果的な5つの対策もまとめてみました。
これを読めば、サイバーセキュリティについて知ることができ、対策をするきっかけになり、より効率的なセキュリティ対策を意識することができます。
先に結論を言うと、サイバーセキュリティは、サイバー攻撃の種類や手法に応じて様々な対策で防ぐことが可能ですよ。
サイバーセキュリティとは?
サイバーセキュリティとは、ネットワークやコンピュータシステムを介して行われるサイバー攻撃から、デジタル化された重要なデータを守る手段や対策を言います。
IT化が進んだ現代では、いつでもどこでも情報にアクセスできるため、ネットワークを介して行われるサイバー攻撃の標的となるリスクが高まっています。
米連邦捜査局(FBI)の発表によると、2022年におけるサイバー攻撃の被害額は約1兆4400億円(1ドル=140円換算)で、前年の約9600億円を大幅に上回りました。
サイバー攻撃は年々、巧妙化・高度化しており、被害件数・被害額は今後も増加することが予想されています。従業員や顧客が安心して事業に携わるためにも、サイバー攻撃へのセキュリティ対策は、企業にとって今や必須課題と言えます。
サイバーセキュリティ対策9か条
サイバーセキュリティ対策9か条とは、スマホやPCでインターネットを利用している誰もが、最低限実施すべき基本的なサイバーセキュリティ対策のことを言います。
NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)とIPA(独立行政法人情報処理推進機構)ではサイバーセキュリティ対策として、以下の9つを示しています。
1、OSやソフトウェアは常に最新の状態にしておこう
2、パスワードは長く複雑にして、他と使い回さないようにしよう
3、多要素認証を利用しよう
4、偽メールや偽サイトに騙されないように用心しよう
5、メールの添付ファイルや本文中のリンクに注意しよう
6、スマホやPCのロック画面を利用しよう
7、大切な情報は失う前にバックアップ(複製)しよう
8、外出先では紛失・盗難・覗き見に注意しよう
9、困った時はひとりで悩まず、まず相談しよう
サイバー攻撃などの脅威やリスクを防ぎ、さらに安心・安全にインターネットを利用していくためにも、上記9つの項目を正しく理解し、実践することを心がけましょう。
サイバー攻撃の代表的な種類
サイバー攻撃の種類や手法を知っておくことで、どのような対策を実施すべきか検討しやすくなります。しっかりと確認し、それぞれの種類に応じて適切な対策をとることが大切です。
では、サイバー攻撃の代表的な種類について、具体的に見ていきましょう。
マルウェア・ランサムウェア
マルウェアとは、デバイスやネットワークに害を及ぼす、悪意あるソフトウェアのことを言います。業務上のやり取りを装ったメールの添付ファイルを開いたり、不正なURLをクリックしたりすることで感染します。例えば、「トロイの木馬」「スパイウェア」「アドウェア」などが該当します。
また、ランサムウェアはマルウェアの一種です。感染者のPCに不正アクセスし、データを暗号化または操作をロックした後、暗号化や機能制御の解除と引き換えに「身代金」を要求する手口です。ランサムウェアに感染すると、多額の身代金を請求されるだけでなく、業務停止や顧客情報の漏洩などの大きな被害が発生します。
近年では、国内・国外の大手企業がランサムウェアの被害に遭うケースが多く、サイバー攻撃の中でも特に社会的な影響を及ぼしています。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、攻撃者が実在する企業や団体になりすましてメールやSMSを送信し、悪質なウェブサイトに誘導するサイバー攻撃です。
誘導した上でログイン情報やクレジットカード情報を盗んだり、金銭的損失などの被害に遭うリスクがあります。最近では、知り合いになりすましたり、大手通販サイトを装ったりと、巧妙で悪質な詐欺も頻繁に見られます。
フィルタリング設定やソフト導入などして対策しておきましょう。
SQLインジェクション
SQLインジェクションとは、不正なSQL文を送信し、データの盗取や改ざんを行うサイバー攻撃です。
データベースと連携したアプリケーションなどに対し不正なSQL文をインジェクションし、ハッキングします。企業が保有する個人情報やクレジットカード情報が流出したり、一時的にウェブサイトが閉鎖したりする被害が多く報告されているのが現状です。
また、脆弱性が潜むウェブサイトを見つけて攻撃を仕掛けるため、脆弱性を放置しておくと標的になるリスクが高くなります。
DoS・DDoS攻撃
DoS・DDoS攻撃とは、一度に大量のリクエストをサーバに意図的に送信し、システムを停止させることで正規のユーザがサービスを利用できないようにするサイバー攻撃です。
サーバに短時間で数十万件など、スペック以上のアクセス数を起こすことで、ウェブサイトを機能停止まで追い込みます。
他人から乗っ取ったコンピュータを使って攻撃するため、首謀者を特定するのが困難です。
中間攻撃者
中間攻撃者とは、二者同士の通信に悪意ある第三者が割り込み、通信の盗聴やデータ改ざんなどを行うサイバー攻撃です。
二者同士のやり取りが筒抜けの状態になり、情報漏洩や通信妨害の被害だけでなく、口座番号や暗証番号などの個人情報が盗まれて不正送信の被害に発展する可能性もあります。
セキュリティ対策が行われていない公共のWi-Fiや脆弱性のあるウェブサイトを悪用して攻撃が行われます。
また、攻撃者は長い期間をかけて入念に準備するため、被害に気付くのが遅れるケースが多いです。
企業が意識すべきサイバーセキュリティ
企業が意識すべきサイバーセキュリティには、主に以下のような4つが挙げられます。
セキュリティ名 | 概要 |
ネットワークセキュリティ |
・コンピュータネットワークを不正アクセスやデータの改ざん、ウイルスやマルウェアなどのサイバー攻撃から保護するための技術・手法のこと。 ・ファイアウォールの導入やアクセス制限、アンチウィルスによる侵入検知などが有効な対策。 |
エンドポイントセキュリティ |
・ネットワークに接続されたPCやスマホなどの端末、サーバを保護するためのセキュリティ対策のこと。 ・悪意のあるソフトウェアやマルウェアからエンドポイントを守る、アンチウィルスやファイアウォール、データの暗号化、ポリシー管理などの技術が有効な対策。 |
アプリケーションセキュリティ |
・アプリケーションソフトウェアを悪意のある攻撃から守るための対策のこと。 ・ソフトウェア開発のライフサイクル全体にわたるプロセスであり、コードの記述やアプリの設計、メンテナンスなどの段階で実施される。 |
クラウドセキュリティ |
・クラウド内のデータとアプリケーションを悪意ある攻撃や不正アクセスなどから守るための対策。 ・アクセス制限や共有のセキュリティ設定、多要素認証によるアクセス制限、内部不正を防ぐ監査ログ取得などが有効な対策。 |
また、サイバーセキュリティ対策の考え方の1つに、「ゼロトラストセキュリティ」があります。
ゼロトラストセキュリティとは、社内外のネットワーク環境における従来の「境界」の概念を捨て、守るべき情報資産にアクセスするものは全て信用せず、安全性を検証するという考え方です。
テレワークの普及やデバイスの多様化に伴い、情報の境界線は社内・社外に限定できなくなっています。そのため、あらゆる通信が侵害されることを想定するゼロトラストセキュリティに基づいた考え方や対策が必要です。
効果的なサイバーセキュリティ対策
サイバーセキュリティ対策は決して難しいものではありません。いずれも基本的な対策なため、日頃から意識することが大切です。
では、効果的なサイバーセキュリティ対策について、具体的に見ていきましょう。
OSやソフトウェアを定期的にアップデートする
効果的なサイバーセキュリティ対策1つ目は、OSやソフトウェアを定期的にアップデートすることです。
なぜなら、常に最新の状態を保ち、脆弱性がない状態を維持し続けることが重要だからです。
脆弱性を解消せず、放置したままにしておくとサイバー攻撃の標的になるリスクが高まります。
OSやソフトウェアは定期的にアップデート版が配信されるため、パッチが配布されたら迅速に適用しましょう。
推測されにくいID・パスワードを設定する
効果的なサイバーセキュリティ対策2つ目は、推測されにくいID・パスワードを設定することです。
なぜなら、単純な文字列や数字、名前や誕生日などは解析されやすいからです。そのため、ID・パスワードは、大文字・小文字・数字・記号などを組み合わせた12文字以上のものが理想的です。
また、設定したID・パスワードは定期的に変更し、使い回さないようにしましょう。
ウイルス対策ソフトを導入する
効果的なサイバーセキュリティ対策3つ目は、ウイルス対策ソフトを導入することです。
なぜなら、マルウェアの検知・検出をしてくれるため、スマホやPCなどの情報端末をサイバー攻撃から保護できるからです。
近年では、マルウェア感染による被害が多く、今後も新たなウイルスが検知される可能性も否定できません。
ウイルス対策ソフトはサイバーセキュリティを強化する上で欠かせないツールであると認識し、積極的に導入を検討しましょう。
IAMを導入する
効果的なサイバーセキュリティ対策4つ目は、IAMを導入することです。
IAMとは、システムやサービスを利用するために必要な、アカウントを統合管理するための仕組みです。シングルサインオンや多要素認証などの機能があり、不正アクセスやなりすましを防ぐことが期待できます。
また、アカウントを一つにまとめられるため、ID・パスワードの管理が手軽になります。さらに、ゼロトラストセキュリティの実現にも役立つため、導入を進めることをおすすめします。
従業員のセキュリティ意識を向上させる
効果的なサイバーセキュリティ対策5つ目は、従業員のセキュリティ意識を向上させることです。
なぜなら、サイバー攻撃は外部からの攻撃だけでなく、従業員による内部不正やヒューマンエラーも情報漏洩の原因に繋がるからです。そのため、セキュリティ意識を向上させる研修会や勉強会などを実施し、情報漏洩の恐ろしさや危機意識を持ってもらうようにしましょう。
また、一度実施しただけでは徐々にセキュリティ意識が薄れていく可能性があるため、定期的に実施しましょう。
まとめ
今回は、サイバーセキュリティとは何かや、サイバー攻撃に効果的な5つの対策について解説してきました。
IT化が進み、コンピュータやネットワークを介して情報を取り扱う機会が増えたため、サイバー攻撃に遭うリスクが高まっているのが現状です。
サイバーセキュリティ対策は、基本的ですが効果的なものが多く、誰でも簡単に意識することができます。どのように進めたら良いか分からない方は、ぜひ本記事を参考にしてサイバーセキュリティ対策に取り組んで下さい。
サイバーセキュリティ対策を取り入れる手段として、インフォシールド合同会社では、サイバーセキュリティに関するサービスの見積もりやサービス提供を行っております。
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