【無料・有料】脆弱性診断ツールおすすめ10選!種類や選び方を紹介
脆弱性診断ツールとは何か気になるけどどのようなツールが良いのかと悩んでいる方が多いと思います。
脆弱性診断ツールは、どのような種類があるのでしょうか。
今回は、脆弱性診断ツールとは何か、種類や選び方について解説します。また、おすすめの脆弱性診断ツールを無料・有料に分けて5つずつまとめてみました。
これを読めば、脆弱性診断ツールの特徴や用途が知れて、導入することで企業の発展に繋がり、より効率的に運用することができます。
先に結論を言うと、脆弱性診断ツールは、サービスやプランなどを見極め、自社に合ったツールを選定すれば十分に活用することができますよ。
脆弱性診断ツールとは
脆弱性診断ツールとは、コンピュータシステムやアプリケーションなどに存在するセキュリティの弱点、いわゆる「脆弱性」を自動的に検知するソフトウェアのことです。
脆弱性とは、ソフトウェアやシステムにおいて、設計ミスやバグなどの不具合が原因として発生したセキュリティ上の欠陥のことを言います。
近年では、医療機関などを狙った「サイバー攻撃」が発生しており、これらの脆弱性を放置しておくと、情報漏洩やサービス停止など深刻なセキュリティ被害を被る恐れがあります。
脆弱性診断ツールは、システム内部や外部からの攻撃をシミュレートし、潜在的なリスクを明らかにすることでそのようなリスクを未然に防ぐことが可能です。
脆弱性診断ツールの種類
脆弱性診断ツールは主に2種類に分けられます。診断対象や機能によって最適なサービスが異なるため、それぞれの特徴を理解し、目的や用途に応じて自社に合った脆弱性診断ツールを導入しましょう。
では、脆弱性診断ツールの種類や特徴について紹介します。
ソフトウェア型
ソフトウェア型は、ユーザーが個々のシステムに直接インストールして脆弱性診断を行うツールです。
手動では膨大な時間や手間がかかる作業を短時間かつ低コストで実施できるという特徴があります。また、基本的に誰でも使用できるオープンソースであるため、サポートが期待できません。さらに、新たな脆弱性に対応するために定期的なアップデート作業がユーザー側に発生します。
自社にセキュリティの専門家がいて、コストを抑えたい場合におすすめです。
クラウド型
クラウド型は、インターネットを介して脆弱性診断を行うツールです。
インストールや管理が不要なため、手軽に利用できるという特徴があります。また、ウェブ上で簡単に利用でき、維持コストはサービスに含まれているため、アップデートなどの作業を自分で行う必要はありません。
ただし、機械的に診断が行われるため、見逃しや誤検出が発生しやすいです。インターネット経由で診断を行いたい場合や自社のパソコンやサーバにインストールするのが手間に感じる場合におすすめです。
脆弱性診断ツールの選び方
脆弱性診断ツールは数多くのセキュリティ対策専門会社が扱っており、様々な種類のツールが存在するため、選ぶ際には検討すべきポイントがあります。自社に合ったツールの選定は適切な情報と知識を得ることが必要不可欠です。
では、脆弱性診断ツールの選び方について、詳しく解説します。
コスト
脆弱性診断ツールを選ぶ際に重要なポイント1つ目は、コストです。なぜなら、脆弱性診断ツールの導入には、ライセンス料や保守費用、教育費用などが発生するからです。
例えば、教育費用には外部のトレーニングコースへの参加費用や社内でのトレーニング時間などが含まれます。
長期的な運用を見据えてコストと効果のバランスが取れていれば問題ないと判断できるため、コストが自社の予算と見合っているか確認しましょう。
診断対象の範囲
脆弱性診断ツールを選ぶ際に重要なポイント2つ目は、診断対象の範囲です。なぜなら、ツールによって診断範囲が異なるため、自社のシステムに対してどの程度の網羅性があるか見極める必要があるからです。
例えば、特定のシステムに存在する深い脆弱性を詳細に分析したい場合は、細かい設定やカスタマイズが可能な専門的なツールを選ぶべきです。
診断範囲や項目が自社の要件に合っているか見極めましょう。
サポート体制
脆弱性診断ツールを選ぶ際に重要なポイント3つ目は、サポート体制です。なぜなら、サポートの有無や質は、効果的な運用やトラブル発生時の対応に直接影響を与えるからです。
例えば、メールのみのサポートでは問題解決までに時間がかかる可能性があり、迅速な対応が求められる状況では不十分です。
メールの問い合わせや電話対応、オンラインミーティングによる直接のサポートなど充実したサポート体制か確認しましょう。
システムの同時実行数
脆弱性診断ツールを選ぶ際に重要なポイント4つ目は、システムの同時実行数です。なぜなら、脆弱性診断を効率的に実行するためには同時実行数が重要だからです。
多くの企業では、複数のシステムやアプリケーションを同時に運用しています。ツールによっては、同時にスキャンできるシステムの数に制限があり、大規模なインフラストラクチャを持つ企業にとってはこの制限が診断作業の効率に大きく影響します。
チェック頻度とリアルタイム性
脆弱性診断ツールを選ぶ際に重要なポイント5つ目は、チェック頻度とリアルタイム性です。なぜなら、脆弱性の状況は常に変化するからです。
特に、大規模なシステムやアプリケーションでは、継続的な監視やリアルタイムなアラートが求められます。そのため、選択肢の中でこれらの要素がどのくらい強化されているか確認する必要があります。
ツールの脆弱性チェックの頻度とリアルタイム性を確認しておきましょう。
おすすめの脆弱性診断ツール(無料)
ここでは、無料で利用できる脆弱性診断ツールを5つ紹介します。状況や目的、機能などを考慮して自社のニーズに合った適切なツールを選びましょう。
では、おすすめの無料脆弱性診断ツールについて、具体的に見ていきましょう。
Vuls
Vulsは、フューチャー社が運営しているウェブセキュリティシステムです。
システム内の脆弱性を効率的に可視化し、必要な対応のみに注力できるという特徴があります。また、脆弱性診断の自動化により、脆弱性診断の作業負荷を軽減することが可能です。さらに、脆弱性対応講習やセキュリティチームの構築支援などそれぞれの会社に合わせたコンサルティングサポートもあります。
ただし、サービスを利用するためにはOSやネットワークなどの専門的な知識が必要です。
Nikto
Niktoは、ウェブアプリケーションとミドルウェアに対応したツールです。
ウェブサーバに対して包括的なテストを実行できるという特徴があります。6700以上の潜在的に危険なファイルやプログラム、1250以上の古いバージョンのサーバ、270以上のサーバのバージョンの問題をスキャンできます。
大量かつ多種多様なパターンのリクエストを投げることで、意図しないファイルの公開を自動的に確認できる便利なツールです。
ただし、公式HPが英語表記なため、分かりにくいことが難点と言えます。
OpenVAS
OpenVASは、企業の目的に合わせた運用ができるオープンソースの脆弱性診断ツールです。
包括的で強力な脆弱性スキャンを実施することで脆弱性管理をサポートし、豊富なプラグインにより多様な脆弱性を検出できるという特徴があります。45000以上の診断項目があり、定期的な診断が行われるため、新たな脆弱性に対応しても診断を行うことができます。
ただし、サービスを利用するためにはOSやミドルウェアなどの専門的な知識が必要です。
OWASP ZAP
OWASP ZAPは、非営利団体である「OWASP」が無料で提供している脆弱性診断ツールです。
誰でも使いやすいグラフィカルインタフェースを備えており、簡単に脆弱性を検出できるという特徴があります。また、オープンソースのツールであるため、自身のパソコンにインストールして利用することが可能です。
ただし、指定したURLのウェブアプリケーションに脆弱性がないか確認することはできますが、誰でもアクセスできるページである必要があります。そのため、ログインが必要な会員サイトなどには向いていません。
Nessus Essentials
Nessus Essentialsは、世界中で3万以上の企業がダウンロードしている脆弱性診断ツールです。
450個以上のテンプレートによって効率化を可能とし、広範囲の脆弱性をカバーできることや、診断結果はカテゴリごとにグループ化されているので一目で状況が把握できるという特徴があります。
サイバー・セキュリティのキャリアを始めた学生や専門家向けに開発されており、容易に使いこなせるツールです。精度が高く、問題を正確にかつ迅速に解決することができます。
おすすめの脆弱性診断ツール(有料)
ここでは、有料で利用できる脆弱性診断ツールを5つ紹介します。高品質で高性能なツールであるため、精度の高い診断結果や手厚いサポートを求める企業におすすめです。
では、おすすめの有料脆弱性診断ツールについて、具体的に見ていきましょう。
vex(株式会社ユービーセキュア)
vexは、株式会社ユービーセキュアが開発した脆弱性診断ツールです。経済産業省推奨のツールで、自社の診断事業のみならず、国内の各診断ベンダー様にも多く利用されています。
特徴は、「自動」「手動」「自動・手動」の3つの検査方法から、状況に応じて自由に選択可能なことです。
導入から運用まで一貫してサポートしてもらえるなど、脆弱性診断の専門知識や経験がない方にもおすすめです。
VAddy(株式会社ビットフォレスト)
VAddyは、株式会社ビットフォレストが開発したウェブアプリケーションの脆弱性を検査できるクラウド型のツールです。
特徴は、AIツールが自動で学習するため、セキュリティ知識が不要で誰でも簡単に短時間で本格的な脆弱性診断が可能なことです。
また、充実したオンラインマニュアルとチャットサポートを備えており、初めての利用者の脆弱性診断もサポートしています。
AeyeScan(株式会社エーアイセキュリティラボ)
株式会社エーアイセキュリティラボのAeyeScanは、AIとRPAを活用したウェブアプリケーションの脆弱性診断ツールです。IT企業やシステムインテグレーター、電気機器などの業界を中心に導入されています。
SaaS提供によりネット環境とパソコンさえあれば場所を問わず診断が可能なことが特徴です。
また、入力箇所などの自動判定入力値をAIが自動入力し、診断を行います。
Web Doctor(日本RA株式会社)
日本RA株式会社のWeb Doctorは、SaaS型の診断用ツールを利用した脆弱性診断ツールです。NTTコムウェアやOBCマイナンバーサービスなどの企業が導入しています。
インターネットを介して擬似攻撃を行う形で診断し、新たに検出した脆弱性にも迅速に対応できます。ツールによる自動診断のため、低コストでの診断が可能なことが特徴です。
そのため、専門家による脆弱性診断ツールと比較するとコストを大幅に削減できます。
Nessus Professional(インフォシールド合同会社)
Nessus Professionalは、インフォシールド合同会社がお試しの商用ツールとして使用しているプラットフォームの脆弱性診断ツールです。
診断速報レポート(英語)や診断分析レポート(日本語)、また、オプションで脆弱性解消の代行などのサポートが備わっています。
インフォシールド合同会社では、脆弱性診断の見積もりからサービスに関する相談まで迅速に丁寧に対応しています。脆弱性診断ツールの導入を考えている企業はぜひ、検討してみて下さい。
まとめ
今回は、脆弱性診断ツールとは何か、種類や選び方について紹介してきました。脆弱性診断ツールは、コンピュータ内のセキュリティの弱点を検知・検出するツールであり、近年国内で発生しているサイバー攻撃に備えるため、導入している企業もいます。
脆弱性診断ツールの導入を考えている企業は、サービスやプランなど、それぞれの特徴や用途を見極めた上で、自社に合ったツールの選定をしていただきたいです。
セキュリティ対策の一つとして、脆弱性診断ツールを導入している企業も増えています。インフォシールド合同会社では、サイバーセキュリティに関するサービスの見積もりやサービス提供を行っております。
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